2.1 すべてはホロンである

ホロンとは、部分でありながら全体としての性質も持ち、上下のヒエラルキーと調和し機能する単位を指します。上位のホロンは下位のホロンを含みながら超えているとされます。

例えば、「あいうえお」のような文字があります。これを最小の単位、すなわちホロンとした時、文字を組み合わせると言葉ができます。言葉を組み合わせると文章ができ、文章を組み合わせると段落ができます。そして段落を組み合わせると物語ができます。このように、個々の要素がうまく組み合わさることで、上位のホロンが生まれます。

素粒子から原子、そして細胞、生物へと至る階層は、ホロンの関係性のもう一つの例です。アメーバのような単細胞生物の存在が示しているように、細胞は単独でも機能しますが、それが集合してより複雑な生物としての大きな全体を形成することもあります。

このホロンの考え方は、個人と集団の関係にも当てはまります。個々のチームメンバーがうまく組み合わさることでチームが形成され、チームは個々人の総和以上の成果を生み出すことが時として可能です。ただし、文字をただランダムに組み合わせても言葉にはならないように、個人をただランダムに組み合わせてもチームにはなりません。そこに個人を結びつける調和や機能が存在する時にはじめて、個人はチームになりえます。

さらに、物質領域、生命領域、社会領域もそれぞれがホロンの関係にあります。物理学、生物学、心理学、社会学などの学問分野がそれぞれ連動し、徐々に現代社会の認識を更新しつつあります。これらの理解は、リコネクトのアプローチの基盤となっています。

もし内容が学術的すぎるようでしたら、ここは飛ばして次の章である「リコネクトのアプローチ」に進んでいただいて問題ありません。もしご興味があれば、是非このままお付き合いください。

それでは最初に、ものごとの最も基礎に横たわっている物理学から始めます。